以前購入した投資信託のお知らせが届き、
どうしたらいいのか分からなくて来られた方です。
相談事例その15 証券会社からお手紙がきました 記載内容が分からない
相談者Oさん
Oさんは投資信託を何年も前に購入し、そのまま保有を続けていた方です。
何も心配もなくいたのですが、先日今までにないお知らせが届くようになり、
どうしたらいいのか分からなく相談に来られました。
お手紙の内容について
お知らせの内容は繰り上げ償還のお手紙でした。
繰り上げ償還について
繰り上げ償還とは、
当初予定をしていた投資の期間よりも早く戻ってきてしまう状況のことを言います。
「当ファンドの総口数が当初設定していた資産規模の〇〇(割合)、または〇〇億より下回る予定となった場合繰り上げ償還をすることがあります」
という内容で投資信託を購入した際の資料に記載があるはずです。
解約が増えて資産規模が小さくなると思った以上にリスクをとる投資ができなくなります。
当初の投資目的に合わなくなる前に繰り上げ償還を行うことがあるのです。
今回はお手紙で届きましたが、新聞に公告もされます。
投資信託のリスクを再確認
今回のように投資信託には購入時に見ていただく資料、購入後に継続的に見ていただく資料
分配金などが出た場合のお知らせ、毎年1回の年間取引報告書などが電子媒体や郵便で届きます。
これらのチェックができるよう、投資信託の分量を絞っていただくことも一つの方法です。
お知らせの名前に勘違いする人も
お知らせの書類には運用している会社からの名前が入っています。
こんな会社で入っていただろうか?何に入っていたのだろうか?と勘違いされる場合もあります。
異議申し立てができる
繰り上げ償還のお知らせが来た際、異議申し立てができる期間が1か月ほどあります。
定めに応じた書面で送ります。異議申し立ての受益者の口数が全体の口数の2分の1超の場合は回避され償還はされないことになります。送らなければ繰り上げ償還に賛同したことになります。
ゼロになったわけではない
投資信託は、株ではないので
昔の株券がある頃の言い方をすると「紙切れになってしまった!」というものではありません。
ただし、元本のまま戻ってくるものではありません。
繰り上げ償還前に次の投資信託を選ぶ方法も
繰り上げ償還が決まってしまうと、その時の価額で
MRFなどに戻ってきます。
これを回避するため、各証券会社では
販売手数料などを優遇した投資信託をいくつか案内してくれる場合もあります。
まとめ 投資信託を買う目的を再設定しよう
繰り上げ償還後にその投資先をどうするか、
改めて投資についての目的など、
考えを固める時間を作るにはよい機会になります。
当事務所では投資信託選びから、書類のみかた、商品内容の理解を深めるための
サポートを行います。