農業体験でスローライフを気軽に実感|八王子市の市民農園が人気

スローライフに憧れる40代・50代は多く、退職を機に始めたいと考える60代の方も増えています。スローライフというと、時間の概念に捕らわれず、田舎でのんびりと農業をしながら暮らすイメージを持たれています。

今回は、都市部での「農業体験を通してスローライフを体感する」をテーマにします。

 

 

1. スローライフとは新しいライフスタイル

実際的なスローライフはマーケティング的概念を含んでいるとの指摘もあり、日本でのそれは本来的な意味でのスローフードに近いと考えられます※。

しかし、目下のところ、日本でのスローライフとは、ゆったりとした時間のなかで今まで意識しなかった自然の色や匂いを感じながら、小さな発見に目を向けて喜びを感じる、こういった新しいライフスタイルを指しています。

※参考:中央大学法学部 教養番組「知の回廊」 47「スローライフにはじまる地域づくり」
https://www.chuo-u.ac.jp/usr/kairou/programs/2005/2005_04/

 

2. 農業体験でスローライフを感じる

最近注目されているのは、都会にいながらにしてスローライフを体験することです。実際に自然の多い場所に転居することなく、どういった感じなのかを知りたい人から人気を集めています。

特にスローライフを体感するために何を利用するかというと、自治体などが企画している農業体験です。都市農業といわれていて、首都圏の都市部でも農業を行う人がいます。

このような人と提携して、その畑で収穫作業をしたり、獲れたものを食べたりします。

 

2-1. 八王子市の農業体験

 

たとえば八王子市でも常時、農業体験を企画しています※。サツマイモ収穫体験、親子農業ツアー、親子でジャガイモ掘り、農業にふれあう稲作体験など様々です。

農業を体験すると、スローライフの喜びをイメージだけではなく、肌で感じることができます。それこそ、楽しいことも、大変なことも分かります。

※参考:八王子市 農業体験情報 https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/004/001/003/index.html

 

(1)スローライフの楽しさと大変さを実感

慣れない農具を使って畝を造ることから始まり、1つずつ種を植えることの難しさ、水のたっぷり入ったジョウロの重さを感じながら体験が進みます。

先に紹介した八王子の「親子農業ツアー」は、その目的を「市内の農家を訪問して、いろいろな農作物の収穫体験を通して、農家との交流を深め」るとしています※。

実際に野菜を収穫をすることで、スーパーで何気なく手にする野菜のルーツを知れます。さらに農家との交流のなかで、スローライフの喜びや大変さを生の声で聞くことができます。

※参考:八王子市 親子農業ツアー https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/004/001/002/p020767.html

 

(2)子どもの食育にもなる

農業体験は、親子参加型のものが多いです。子どもにとっても、土をいじって野菜に触れるのは、普段の生活でなかなかできないものです。特に都市部の子どもには、良い食育になります。

子どもと自然を触れ合わせることの大切さに気づけます。

 

3.市民農園で自分の畑を持つ

 

上記の農業体験で楽しさを感じたら、さらに一歩進めて市民農園を利用できます。

 

3-1. 八王子市の市民農園

八王子では、緑町、越野、東中野、久保山、寺田の5ヶ所に、市民農園が用意されています※。

各農園では50前後(久保山だけは95と多い)の区画に分けて、市民に貸し出しています(1区画の利用料は7,500円)。利用期間は約2年(22ヶ月)、区画面積は約10㎡です。

※参考:八王子市 市民農園 https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/004/001/003/p006544.html

 

(1)気軽に農業ができる
これを利用すれば、その区画のなかで自分の自由に農業ができます。

都市で農業を始めるというと、それこそ広い土地が必要だったり、管理にも時間がかかったりと、ハードルが高いです。しかし市民農園を利用すれば、作物の選定などやり方次第で毎週休日だ
けの作業、ということも可能です。

 

(2)区画の空き状況に注意
注意点としては、非常に人気で、タイミングによっては新規の申込ができないことです。2019年11月3日現在では、5箇所のうちの3つ(緑町、越野、東中野)で空き区画がありません。

久保山、寺田には空きが存在しています。

区画の空き情報は八王子市HP(https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/004/001/003/p006544.html)で公開されていて、毎月2回(1日と15日)に更新されます。これを参考に、自分の希望する地域の区画が空いていたら、すぐに申込をするのが重要です。

 

4.農業体験でスローライフについてまとめ

 

新しいライフスタイルとして、スローライフに魅力を感じる方は年々増えています。田舎に住んでいるなら始めやすいですが、都市部にいる方だと、なかなか難しい状況があります。

市の提供する農業体験や市民農園を利用すれば、気軽にスローライフを感じられます。将来、本格的に田舎暮らしをしたいと考える方は、特に自分や家族との相性を確かめるためにも、体験する価値があります。

実際にやってみると、想像するのとはまた違った楽しさや大変さを発見できます。