旧NISAの利用者傾向と一般NISA終了時にやるべきこと
2014年に開設した一般のNISA口座が2019年に初めて満了を迎えました。
今までの一般NISAは非課税期間が5年間。
1年ごとに始めていた人の場合、満了がはじまったら毎年毎年到来することになります。
つまり、最初はあまり目的がなくはじめていても
満了が近づけば「次にどうするか」を考える必要があります。
さて、NISAとは一定期間に利益が出た場合でも
一定の金額の範囲であれば非課税となる制度で、
一般のNISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの
3つとなっていました。
NISA口座の取引数は
一般のNISA、つみたてNISA、ジュニアNISAについて
2019年の利用状況を見ておきましょう。(2019年9月時点調査 12月公表)
(出典)金融庁ウェブサイト https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20191220.html
一般NISAの買い付け状況・・・17兆3,731億5,288万円(1,170万1,321口座)
つみたてNISAの買い付け状況・・・2,335億8,892万円(170万5,900口座)
ジュニアNISAの買い付け状況・・・1,518億3,439万円(34万2,842口座)
※口座数はマイナンバーの告知がないもの、投資利用枠設定のないものも含む
5年前の調査に比べると圧倒的に多くなりました。
参考:
5年前調査の2014年1月時点 一般NISAの状況
口座開設数…492万口座
12月末には825万口座に(67.6パーセント増)買い付け額…2014年12月末で 2兆9770億円
3つのNISA 買い付け先(投資する商品)はどんなものだった?
◆一般のNISAは年間の非課税枠が120万×5年
※2023年で新規の一般NISAは終了。新NISA制度へ。
◆つみたてNISAは年間の非課税枠が40万×20年
◆ジュニアNISAは年間の非課税枠が80万円×5年
※2023年で終了。子が20歳までならば非課税のまま保有可。
投資額が異なりますし、目的も違います。
「〇〇〇対象商品」と掲げられており、
比較的リスクの低いものを選べるように範囲を絞っている、
といってもいいかもしれません。
一般NISAの買い付け先割合はどうだったか
上場株式 40.5%
投資信託 56.9%
ETF 1.6%
REIT 1.0%
つみたてNISAの買い付け先割合はどうだったか
投資信託 99.97%(インデックス投信 73.3% アクティブ運用投信等 16.1%)
※一部の金融機関で商品別計数が取得できなかったため総数の相違がある。
ETF 0.03%
ジュニアNISAの買い付け割合
上場株式 41.7%
投資信託 54%
ETF 3.2%
REIT 1.1%
一般NISA口座満了後は3つの選択に
2024年の新NISA後、資金の移動先には
2つの選択があります。
1つめ このまま課税口座(特定口座)に移動する
NISAでは非課税で利益が上がっていた部分は税金がかからず得をしていたわけですが、
満了後に課税口座に移動すると、今後は普通に課税をされていくことになります。
口座には一般口座と特定口座があります。
課税に対する申告の手間を省けるよう、「特定口座」に設定しましょう。
2つめ 売却して終了
投資をやめていったん売却することで、利益損益の確定をし終了します。
売却後には設定している証券口座に入ります。
この時点で
どんな口座を作っていたのか
知る人もいるでしょう。
証券口座の初期設定は
一般口座または特定口座になります。
特定口座は口座内で利益が出れば
その中で課税を終了する源泉徴収形式となりますが
一般口座の場合、確定申告が必要です。
売却手続きをする前に確認しましょう。
まとめ
目的によって旧NISAのその後は変わってくると思います。
働かなくなった時の生活費目的であれば継続していく選択もあります。
家族構成からみて
・お子さんの進学タイミング
・家の購入
・家のリフォーム
などもあるでしょう。
このような時には長期視点でのライフプランが大切です。
必要になる資金がいつ到来するか
補えていれば引き続き投資活動として
新NISAを続けるという選択を取り入れていきましょう。