少額投資非課税制度で失敗しない3つのポイント
少額投資非課税制度(NISA)をはじめようと思った方に気を付けてほしい点を
3つ、説明したいと思います。今回は2つめです。
いくらからはじめるか
NISA制度は決められた金額を上限として1月1日から12月31日までの間に利益が出たものに対して非課税とする制度です。
上限はいくら
2004年1月から2015年12月31日まで 上限100万円/1年
2016年1月から2023年12月31日まで 上限120万円/1年
となっています。
非課税の範囲
参考までにですが、非課税となる範囲は以下になります。
購入してから5年間
・売却(譲渡)した利益
・投資信託の場合の普通分配金の部分
・株式の配当金
上限金額は全額埋めなくてもいい
年間120万円だからといって全額を使い切る必要はありません。
「1年間で使い切るには毎月10万円か」
ということは考えなくていいということです。
ここで注意したいのは、1年分の取引の空白額を次の年に埋められるのか、
という考えです。
残念ながらこれはできない制度となります。
この空白部分を「非課税投資枠」という用語で言われています。
「2020年に50万円の投資枠を使った」
「2021年に120万の投資枠+2020年前の空白額70万円が使える」
これは、間違いになります。
1年間で120万円のため、50万円をNISA口座で取引したとしても、
残りの70万円は次の年以降に利用できない、ということになります。
1年間できる範囲からはじめよう
NISA口座は1年単位で一定の金額の利益に対する税金が非課税になる制度です。
他の当事務所ブログで紹介しているような確定拠出年金制度やイデコと違い、
「絶対に毎年いくら拠出してね」というルールはなく
「厳しかったら利益確定して払い出してもいい」という見方もできます。
しかし、せっかくならば制度を自分の出来る範囲で続けていただきたいため、
毎年のライフイベント(子どもの進学や受験、住宅ローンの見直し、リフォームなど)に応じて
金額は無理ない範囲で設定し続けていただきたいと思っています。
まとめ
NISAはイデコと違って強制的なルールが比較的少なく使いやすい制度だと思います。
NISA制度を利用する場合、イデコを利用する場合のメリットデメリットはもちろんそれぞれですし、
働き方や収入の状況でどちらを活用するか、両方活用するかはあると思います。
(イデコは別のブログで紹介していますので、そちらをご覧ください。※2020年5月に更新予定)
毎年1月スタートです。
1年ごとに生活の状況に合わせて金額を決めていく
という風に自分のスケジュールを組んで考えていきましょう。